骨粗鬆症
リエゾンサービス
「骨粗しょう症」とは、骨密度が低下して骨がスカスカになり、骨折を起こしやすくなる病気です。 骨粗しょう症の原因には、加齢、生活習慣、喫煙、ホルモンバランスの変化、ステロイド薬の使用などがありますが、特に加齢による骨密度の低下は、誰にでも起こりえます。
現在、わが国には約1,300万人の骨粗しょう症の患者さんがいると推定されています。しかしながら、実際に治療を受けていらっしゃる方は約2割と言われています。そして、骨粗しょう症による骨折のために生活の質が低下したり、介護を受けたり、「寝たきり」の生活を送っている患者さんもおられます。このような患者さんを増やさないため、医師・看護師・栄養士・理学療法士などがチームとなり、骨粗しょう症を系統立てて治療していく取り組みが「骨粗鬆症リエゾンサービス」です。
当院の骨粗鬆症
リエゾンサービスチーム
2019年、日本骨粗鬆学会が認定する骨粗鬆症のエキスパート“骨粗鬆症マネージャー”が当院に4名誕生しました。その後、2020年4月1日より“骨粗鬆症性骨折で入院した患者さん”を対象にリエゾンサービスを開始しました。
骨粗鬆症リエゾンサービスとは、医師とメディカルスタッフがチームとなって治療にあたる、骨粗鬆症の予防と治療および骨折防止の取り組みのことです。当院では「軽微な外傷で骨折を生じた入院患者」を対象として介入しています。
患者さんが入院したら、リハビリを担当する理学療法士が患者さんの状態をチェックします。骨粗鬆症の治療には薬物治療、運動療法、食事療法、転倒予防などがありますが、その具体的な内容を説明し、日常生活の注意点や最適な薬物の選択などをアドバイスします。そして、退院後も2回目3回目の骨折を予防するための治療が継続できるようにしっかりとフォローアップをしてゆきます。
医師だけでは難しい骨粗鬆症のトータルケアですが、専門知識のある骨粗鬆症マネージャーがキーパーソンとなり、院内の医師や他病院・施設と連携をとりながら積極的に活動を行なっていくことで、一人でも多くの患者さんを骨折から守れるよう取り組んでおります。